BLOG
虫歯で神経を抜く治療〜根管治療の流れと注意点

虫歯が神経まで達したとき〜根管治療が必要になる理由
虫歯が進行して歯の奥深くまで達すると、激しい痛みや腫れが生じることがあります。
このような状態では、歯の内部にある神経(歯髄)が細菌に感染し、炎症を起こしているのです。
歯髄は神経線維や血管で構成されており、歯に栄養や水分を供給する重要な役割を担っています。しかし、虫歯の原因菌が歯髄まで入り込むと、ズキズキとした痛みや顔の腫れといった症状が現れ、自然に治ることはありません。
放置すれば歯の内部や周囲の骨が溶けてしまい、最終的には抜歯が必要になることもあります。
そこで必要になるのが「根管治療」です。
根管治療とは、歯の内部に入った細菌を除去し、痛みや腫れといった症状を取り除く治療のこと。歯を残すための大切な処置として、多くの患者様に行われています。
虫歯は基本的に歯の表面から内部に向かって進行します。初期段階では表面のエナメル質が侵され、次に象牙質へと進み、やがて歯髄に達します。歯髄まで達した段階(C3)や、歯のほとんどが虫歯に侵された段階(C4)では、根管治療が必要になるのです。
根管治療の具体的な流れ〜初診から治療完了まで

根管治療は複数回の通院が必要です。
ここでは、初診から治療完了までの流れを詳しくご説明します。
初診〜お口の診査と精密検査
初診時には、まずお口全体の状態を確認します。痛みのある歯だけでなく、すべての歯の状態を丁寧に検査することで、総合的な治療計画を立てることができます。
その後、部分的なレントゲンと全体的なレントゲンを撮影します。必要に応じて、CT(断層)撮影も行います。
レントゲンでは歯を二次元の影絵として映し出し、虫歯の深さや根の先に膿の袋(根尖病巣)があるかなど、大まかな状態を知ることができます。しかし、複雑な情報を正確に捉えるには限界があるため、より精密な診断のために歯科用CT検査が極めて有効です。
CTでは歯や顎の骨を三次元の立体的な画像として捉えることができ、根管の複雑な形態やレントゲンでは見えない病巣の発見、歯のひび(破折)の診断などが可能になります。
カウンセリングと治療方針の説明
検査結果をもとに、現在どんな状況でどんな治療が必要なのかをお話しします。
治療に必要な期間や費用、治療に伴うリスクや成功率についても詳しくご説明します。
根管治療には大きく分けて、炎症を起こした神経を取り除く「抜髄」と、過去に神経の治療をした歯が再び細菌に感染した場合に行う「感染根管治療」があります。患者様の状態に合わせて、最適な治療法をご提案いたします。
応急処置〜腫れや痛みへの対応
腫れや痛みがある際は、消炎処置も行います。
激しい痛みがある場合には、初診時に応急対応をさせていただく場合もあります。
根管治療の実際の処置内容

1回目の治療〜根管内のお掃除と殺菌
根管治療の1回目は、根管内の神経や感染した内部を掃除して、細菌を除去します。
まず、歯の表面を削って内部にアクセスします。歯の中心部にある神経の部屋「歯髄腔」まで到達するために、歯の噛み合わせの面や裏側から、専用の器具を使って小さな穴を開けていきます。
この処置には、感染のもとをしっかり取り除くことと、治療を進めやすくするための道筋をつくるという2つの大切な目的があります。虫歯により感染した部分を丁寧に削り取り、唾液などに含まれる細菌が根の中へ入り込まないように気をつけながら、内部をきれいに整えます。
根管内のお掃除が終わったら、根管内を薬品で洗浄し、根管内を殺菌します。その日は、仮歯をつけて終了です。
次回の予約は、症状の変化を確認するため、1週間前後あけます。
2回目の治療〜根管充填
症状の確認をし、膿などの炎症がないことを確認します。
その後、根管の先端まですき間が入らないように、詰め物をします。これを「根管充填」といいます。
根管充填は、細菌の再感染を防ぐために非常に重要な処置です。根管内を完全に封鎖することで、細菌が再び侵入する経路を遮断します。
土台作りと仮歯の装着
歯の破折を防ぐことと、細菌の再感染を防ぐためにファイバーポストを立て、仮歯をつけて終了です。
ファイバーポストはガラスの繊維で作られており、歯に近い弾性を持つため、歯への負担が少ないという特徴があります。
治療後の経過観察と被せ物の治療
経過観察の重要性
症状にもよりますが、基本的には術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月にレントゲン検査と歯の診査を行います。
被せ物の治療が可能と判断できたら、被せ物の治療に進んでいただきます。
経過観察では、根の先の病巣が治癒しているか、痛みや腫れが再発していないかなどを確認します。この期間は、治療の成功を確認するために非常に重要です。
被せ物の治療〜歯を長期的に保つために
根管治療を行った歯の再発を防ぐには、適合の良い被せ物をすることが不可欠です。
根管治療後の歯は、神経を失っているため栄養や水分の供給がなくなり、健康な歯に比べて脆くなっています。そのため、被せ物で歯全体を保護し、噛む力に耐えられるようにする必要があるのです。
当院では、経験豊富な歯科技工士と連携し、色・形・質感までこだわった審美治療を行っています。自分の歯のように自然な仕上がりを求める方におすすめです。
保険診療と自費診療の両方に対応しており、患者様のご要望に合わせた治療方法をご提案いたします。
根管治療後のケアと注意点
治療後に気をつけること
根管治療後は、以下の点に注意してください。
- 硬いものを噛まない・・・治療直後の歯は脆くなっているため、硬いものを噛むと破折する可能性があります。
- 仮歯を大切に扱う・・・仮歯が取れた場合は、すぐにご連絡ください。
- 定期的な検診を受ける・・・経過観察のための定期検診は必ず受けるようにしましょう。
- 痛みや腫れがあればすぐに連絡・・・治療後に痛みや腫れが出た場合は、早めにご相談ください。
根管治療の成功率とリスク
根管治療の成功率は、専門医による治療においては9割を超えるとの報告があります。
しかしながら必ずしも成功するわけではなく、その場合には再治療や外科的治療が適応される場合があります。
根管治療が成功しない原因としては、根管の複雑な形態により完全に細菌を除去できなかった場合や、治療後に再感染が起きた場合などが考えられます。
神経を残すための早期受診の重要性

虫歯が神経まで達する前に治療を受ければ、神経を残すことができます。
神経を残すことができれば、歯に栄養や水分が供給され続けるため、歯の寿命を延ばすことができます。
初期段階の虫歯であれば、削る量も少なく、治療回数も少なくて済みます。痛みが出る前に定期検診を受け、早期発見・早期治療を心がけることが大切です。
当院では、定期検診や専門的クリーニングを通じて虫歯・歯周病の発症リスクを管理しています。歯石除去やブラッシング指導に加え、生活習慣やセルフケア方法まで含めたアドバイスを行い、患者様自身が健康な状態を維持できるようサポートします。
問題を早期に発見することで、治療の負担を抑えられる可能性があります。
まとめ〜歯を残すための根管治療
虫歯が神経まで達した場合、根管治療は歯を残すための大切な処置です。
治療の流れは、初診での精密検査から始まり、根管内の清掃・殺菌、根管充填、土台作り、被せ物の装着という順序で進みます。治療後は定期的な経過観察が必要であり、適切なケアを行うことで長期的に歯を保つことができます。
しかし、最も大切なのは、神経を残すための早期受診です。痛みが出る前に定期検診を受け、虫歯を早期に発見・治療することで、神経を残し、歯の寿命を延ばすことができます。
当院では、2001年の開院以来、地域に密着した歯科医院として患者様に寄り添った治療を提供しています。患者様ひとりひとりに合った治療を心掛けており、その治療法の決定のため綿密にカウンセリングしております。治療に関しては、不安を払拭すべく丁寧な説明も心掛けております。
歯の治療に関することなら、まずはご来院ください。
平日は19時まで、土曜日も14時まで診療しており、広々とした完全個室の診療室でプライバシーに配慮した治療を受けていただけます。女性医師も在住しておりますので、お子様にも柔らかい印象を持っていただける環境を整えています。
根管治療や虫歯治療、予防歯科など、お口の健康に関するご相談は、ぜひ希望ヶ丘歯科クリニックへお気軽にお問い合わせください。
希望ヶ丘歯科クリニック 院長 武川 陽子

メッセージ
郡山市大槻町にある希望ヶ丘歯科クリニックで院長をしております武川陽子です。
私たちは、2001年の開院以来、地域に密着した歯科医院として患者様に寄り添った治療を続けて参りました。
患者様ひとりひとりに合った治療を心掛けており、その治療法の決定のため綿密にカウンセリングしております。
また、治療に関しては、不安を払拭すべく丁寧な説明も心掛けております。
歯の治療に関することなら、まずはご来院ください。
経歴
1992年 鶴見大学歯学部 卒業
1992年 新井矯正歯科(立川市) 勤務
1995年 武川歯科医院(港区) 開院
2001年 希望ヶ丘歯科クリニック 開院
