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虫歯の詰め物の種類〜保険と自費の素材別メリット

虫歯治療の詰め物選び、あなたはどう決めますか?
虫歯の治療を受ける際、「詰め物はどれにしますか?」と聞かれて戸惑った経験はありませんか?
銀歯、白いプラスチック、セラミック・・・
選択肢が多く、それぞれの特徴や費用も異なるため、どれを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。
虫歯の詰め物には、保険適用のものと自費診療のものがあり、素材によって審美性・耐久性・費用が大きく変わります。治療部位やご希望に応じて適切な素材を選ぶことが、長期的な口腔の健康維持につながるのです。
私たちは2001年の開院以来、地域の患者様に寄り添った治療を続けて参りました。患者様ひとりひとりに合った治療を心掛けており、その治療法の決定のため綿密にカウンセリングしております。
詰め物と被せ物の違いを理解しましょう
虫歯治療において、「詰め物」と「被せ物」は異なる役割を持ちます。
詰め物は、虫歯によってできた小さな穴を埋めるための治療です。軽度から中度の虫歯の場合、虫歯部分を削った後に銀歯やコンポジットレジンなどを用いて歯の機能を回復させます。歯科用語では「インレー」と呼ばれることもあります。
一方、被せ物は虫歯部分を大きく削った後に、残った歯全体を覆うものです。虫歯が進行して歯を大きく削る必要がある場合に用いられ、「クラウン」と呼ばれます。
どちらを選ぶかは虫歯の進行度合いによって決まります。
虫歯の範囲が狭い場合は詰め物、広ければ被せ物と、補う面積によって治療方法が異なるのです。
保険適用の詰め物の種類とその特徴

保険診療で利用できる詰め物には、主に3つの種類があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
コンポジットレジン(白いプラスチック素材)
コンポジットレジンは、保険適用で使用できる白い詰め物の代表です。
歯科用のプラスチック樹脂で、虫歯を削った部分に直接詰めて固める方法が一般的です。色が歯に似ているので見た目が良く、即日治療が可能なケースも多いため、前歯や小さな虫歯の治療に使われることが多い素材です。
メリット
- 保険適用で費用が抑えられる(1本あたり数千円程度)
- 即日治療が可能なケースも多い
- 見た目が自然で目立ちにくい
- 金属を使用しないので、金属アレルギーの心配がない
- 歯を削る量が最小限で済む
デメリット
- 時間が経つと変色し、見た目が悪くなってくることがある
- 強度が強くないので、噛み合わせが強い場合欠けたり割れたりすることがある
- 吸水性があり、劣化しやすい
- 範囲の大きな虫歯の修復にはあまり適さない
メタルインレー(銀歯)
奥歯の治療に使われるメタルインレーは、金属の詰め物です。
治療では歯の型取り後にパラジウム合金という金属の詰め物を接着させて、虫歯を補います。金属で作られた詰め物は強度が高く、保険適用で費用が抑えられる点が特徴です。
メリット
- 金属なので強度が強く、強い力のかかる部位にでも使用できる
- 保険適用のため安価(1本あたり5,000円〜6,000円程度)
- 割れることはほぼない
デメリット
- 銀色で見た目が良くない
- 時間が経つと金属が錆びて溶け出し、歯や歯ぐきの変色を引き起こす可能性がある
- 金属アレルギーを引き起こすおそれがある
- 虫歯の再発リスクが指摘されている
CAD/CAM冠(ハイブリッドセラミック)
CAD/CAM冠は、セラミックとプラスチックを組み合わせたハイブリッドセラミックで製作するクラウンです。
歯型のスキャンデータをもとにコンピューターが自動で作成するため、治療費と治療期間を抑えられる点が特徴です。2014年以降、保険適用の範囲が拡大し、条件を満たせば奥歯にも使用できるようになりました。
メリット
- 保険適用で1本あたり6,000円程度
- 色が白く目立ちにくい
- 金属を使用しないため、金属アレルギーの方も選択できる
- 審美性が高い
デメリット
- 銀歯や保険適用外のセラミックと比べると、強度の点では劣る
- 接着が難しく、比較的補綴物が取れやすい傾向にある
- 多少の変色がある
- 割れ、欠けしやすい
CAD/CAM冠を保険適用で受けるには、一定の条件があります。第一大臼歯までは上下左右の第二大臼歯がいずれも残存していること、第二大臼歯までは金属アレルギーと医師に診断された方のみが対象となります。
自費診療の詰め物の種類とその特徴
より見た目の美しさや耐久性を重視したい場合は、自費診療の詰め物がおすすめです。
セラミックインレー(オールセラミック)
セラミックインレーは、天然歯に近い色や質感を再現でき、変色しにくく、長持ちするのが特徴です。
非常に見た目が良く、ほとんど変色しません。汚れ(プラーク)が付きにくく、金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーが起こる可能性が低いのです。
メリット
- 最も自然な白さを再現できる
- 変色がほぼない
- 汚れがつきにくい
- 金属アレルギーの心配がない
- 虫歯や歯周病の再発リスクを抑えられる
デメリット
- 保険適用外のため、費用は1本4万〜8万円程度が目安
- 割れやすい
- 歯を削る量が比較的多い
- 天然の歯より硬いため、周囲の歯やかみ合う歯を痛めることがある
ゴールドインレー(金合金)
ゴールドインレーは、金合金で作られた詰め物です。
自然歯に近い硬さで奥歯に最適であり、最も体に害の少ない金属とされています。最も適合が良く、二次的な虫歯になりにくい点も大きな魅力です。
メリット
- 金属なので強度が強く、強い力のかかる部位にでも使用できる
- 最も適合が良く、二次的な虫歯になりにくい
- 金属の溶け出しによる歯ぐきの変色、金属アレルギーなどが起こる可能性が低い
- 自然歯に近い硬さで奥歯に最適
デメリット
- 金属なので見た目が良くない
- 保険外治療のため、値段が高い(1本あたり55,000円程度)
- 目立ちやすいため前歯には不向き
ジルコニアインレー
ジルコニアインレーは、ジルコニアとセラミックの層で作られた詰め物です。
強度が高く奥歯にも使えるため、審美性と機能性を両立したい方に適しています。汚れが付きにくく、長期的に美しさを保つことができます。
メリット
- 強度が高く奥歯にも使える
- 汚れが付きにくい
- 金属アレルギーの心配がない
- 審美性と耐久性のバランスが良い
デメリット
- 削る量が多い
- 割れてしまうと調整ができない
- 保険適用外のため、費用は1本38,000円程度
詰め物を選ぶ際の4つの注意点
詰め物を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。
治療費を考慮しましょう
保険適用の詰め物は費用が抑えられますが、自費診療の詰め物は高額になります。
保険適用の銀歯やコンポジットレジンは1,500円〜6,000円程度ですが、セラミックの詰め物は4万〜8万円程度かかります。ご予算に応じて、無理のない選択をすることが大切です。
当院では、保険診療と自費診療の両方に対応しており、各種クレジットカードでのお支払いや、デンタルローンによる分割払いにも対応しております。費用について不安のある方も、安心してご相談いただけます。
見た目の美しさを重視するか
前歯など目立つ部分の治療では、審美性が重要になります。
白い詰め物最大のメリットは、治療跡が目立ちにくく、自然な仕上がりになることです。保険で使えるコンポジットレジンでも、ある程度歯に近い色に調整できるため、前歯などの見える部分には十分対応できます。
より高い審美性を求める場合は、セラミックやジルコニアなどの自費診療の素材を選択することをおすすめします。
機能性と耐久性を考える
奥歯など噛む力が強くかかる部位では、耐久性が重要です。
銀歯は耐久性に優れており、奥歯など噛む力が強くかかる部位には向いています。一方、保険適用のコンポジットレジンは強度や耐久性がやや劣るため、奥歯など噛む力が強くかかる部分では、欠けたりすり減ったりする可能性があります。
自費診療のゴールドインレーやジルコニアインレーは、強度と審美性を両立できる選択肢となります。
金属アレルギーの有無を確認
金属アレルギーをお持ちの方は、金属を使用しない素材を選ぶ必要があります。
コンポジットレジン、セラミック、ジルコニア、CAD/CAM冠は金属を使用していないため、金属アレルギーの方も安心してご選択いただけます。金属アレルギーがある場合は、必ず事前に歯科医師にお伝えください。
詰め物の寿命と長持ちさせるコツ

詰め物の寿命は素材によって異なります。
銀歯の寿命は3〜7年ほどと言われています。中には10年以上交換しなくても歯に全く異常がない方もいますが、治療後すぐに取れてしまう方もいます。
詰め物や被せ物が取れてしまう原因は、主に以下の4つです。
- 詰め物の下の虫歯(二次カリエス)
- 接着剤などの劣化
- 歯ぎしりや食いしばり
- 加齢による噛み合わせの変化
詰め物を長く使うためには、定期検診に通うことが重要です。
定期検診や専門的クリーニングを通じて虫歯・歯周病の発症リスクを管理します。歯石除去やブラッシング指導に加え、生活習慣やセルフケア方法まで含めたアドバイスを行い、患者様自身が健康な状態を維持できるようサポートします。問題を早期に発見することで、治療の負担を抑えられる可能性があります。
また、歯ぎしりや食いしばりがある方は、マウスピースを活用することで詰め物の寿命を延ばすことができます。
詰め物が取れたときの対処法
詰め物や被せ物が取れたら、どうすればよいのでしょうか?
詰め物や被せ物が取れたら、歯科医院に行くまでに次のようなことに注意しましょう。
- 自分でもとに戻そうとしないこと
- 詰め物や被せ物は大切に保管しておくこと
- 詰め物や被せ物が取れたところでは咀嚼を避けること
- 口内の衛生を保つこと
自分でもとに戻そうとしたり、詰め物や被せ物を捨ててしまったりすることは避けてください。
取れた詰め物は決して自分ではつけないようにしてください。歯科医院では、歯と詰め物の間に細菌や唾液が入らないように特殊な方法でしっかりと殺菌と乾燥を行った後に詰め物を接着します。仮にご自身で詰め物を取り付けることができたとしても、歯と詰め物の間に細菌が入り込み、治療にかかる時間や歯を削る量が増えてしまうでしょう。
詰め物や被せ物が取れたまま放置した場合、虫歯や歯周病になったり、咀嚼に難が生じたりするリスクがあります。そのまま放置することは避け、なるべく早めに歯科医院で治療を受けるようにしてください。
まとめ:あなたに合った詰め物を選びましょう
虫歯の詰め物には、保険適用の銀歯やレジン、自費診療のセラミックやゴールドなど複数の種類があります。
それぞれ審美性、耐久性、費用が異なるため、治療部位やご希望に応じて選択することが重要です。
保険適用の詰め物は費用を抑えられますが、審美性や耐久性に制限があります。一方、自費診療の詰め物は費用が高額になりますが、審美性や耐久性に優れています。
詰め物を選ぶ際には、治療費・見た目・機能性・金属アレルギーの有無を考慮し、ご自身に合った素材を選ぶことが大切です。
当院では、患者様ひとりひとりに合った治療を心掛けており、その治療法の決定のため綿密にカウンセリングしております。また、治療に関しては、不安を払拭すべく丁寧な説明も心掛けております。
歯の治療に関することなら、まずはご来院ください。詳しくは希望ヶ丘歯科クリニックまでお気軽にご相談ください。
希望ヶ丘歯科クリニック 院長 武川 陽子

メッセージ
郡山市大槻町にある希望ヶ丘歯科クリニックで院長をしております武川陽子です。
私たちは、2001年の開院以来、地域に密着した歯科医院として患者様に寄り添った治療を続けて参りました。
患者様ひとりひとりに合った治療を心掛けており、その治療法の決定のため綿密にカウンセリングしております。
また、治療に関しては、不安を払拭すべく丁寧な説明も心掛けております。
歯の治療に関することなら、まずはご来院ください。
経歴
1992年 鶴見大学歯学部 卒業
1992年 新井矯正歯科(立川市) 勤務
1995年 武川歯科医院(港区) 開院
2001年 希望ヶ丘歯科クリニック 開院
